サークル

Werk

リリース

C64(2003年8月17日夏コミ)

ホームページ

http://katze.loops.jp/Werk/

概要

タイピングゲーム。お題となる単語を素早く、正確に入力してダメージを与え、相手の体力をゼロにすることができればクリア。アドベンチャーパートを交えながら相手を倒すことでストーリーが進んでいく。出題単語は同人ゲームらしく様々な作品に関連するものが出題される。柔軟な難易度設定が可能のため、タイピング初心者から上級者にもオススメのタイピングゲーム。

▲タイトル画面

あらすじ

リリアン女学園電算部副部長の坂下陽子の無茶ぶりで、妹の本間晶はクリスマスに部で発表するムービーに山百合会メンバーの出演を依頼することになった。山百合会との交渉はスムーズに進んでいたが、聖の思いつきにより全員にタイピング勝負で勝利すれば出演可能という条件になってしまった。本間晶は戦いに勝利し無事クリスマスムービーを撮ることができるのか…!

▲聖の提案によりタイピング対決をすることに

モード紹介

ストーリーモードはゲームパートが無いOPとEDを除いて全3話。話毎に紅薔薇、黄薔薇、白薔薇ファミリーの順番で対戦していく。進行に伴いお題の文字数や相手の体力が増していくが、難易度はランクというシステムに依存するため、キャラクターごとには変わらない。

▲ストーリー画面 中央:電算部副部長 坂下陽子 左下:陽子の妹 本間晶(主人公)

プラクティスモードは初期状態から選択可能なモードで、本作のオリジナルキャラ、電算部副部長の坂下陽子の指導の下、タイピング練習ができる。キー配置の習得から始まる初心者向けの基礎的な内容。
フリーモードとエキスパートモードはストーリーモードで各キャラに勝利すると解放される。前者では再戦、後者では自分の体力が0になるまでのスコアアタックができる。当時はオンラインでスコアを記録できたようだが、現在は動作しない。

▲対戦画面

攻略情報

本作にはランクという難易度に相当するシステムがあり、ストーリー開始時にS、A~Eで選択が可能。Sランクは入力が少し遅れたり2回ミスタイプすると攻撃を受けてしまう高難易度設定で、Eランクは人差し指タイピングでも遊べるやさしい設定になっている。ゲーム中のタイピングの精度によって上昇、下降するため自分にあった難易度で遊ぶことができる。画面のレイアウトを含めPCソフト「猪名川でいこう!!」に収録された「ナイトライター」のオマージュと思われる。

▲ナイトライター

お題について

お題はマリみて関連の単語に加え、格ゲー、ガンダム、ジャンプ、麻雀関連の単語が頻出する。逆に日常用語の出題はまったくない。上記ジャンルに馴染のない人には単語の読解に時間がかかってしまうため、Sランククリアを目指すのなら読みは覚えておきたい。

▲坂下陽子さまはテンション高め

豊富なBGM

ゲーム開始時に16曲のなかからゲーム中のBGMを選択できる。マリみてをイメージしたオリジナル楽曲からマリみて同人ゲームお馴染みの聖歌アレンジも収録されており、このゲームの魅力の一つとなっている。

▲こんなにあればタイピングの練習も飽きずに続けられる

キーコンフィグ

コンフィグを使用して入力方法を細かく設定可能。しかし、「ん」を入力する際はNを2回押す必要がある。

これから遊びたい人向け

Ver.1.10にはストーリーモードを開始できないバグがあり、サークルHPで修正パッチが配布されていたが現在入手不可。しかし、回避方法を発見し最後まで遊ぶことができたためここに記す。成功率は低くかなり運頼りな方法のため、あくまで方法の1つとして留めてほしい。

1.互換性モードでWindows XP(Service Pack2)を選択
2.ゲームを起動して進めたいストーリーを選択
3.ランク選択画面でランダムに毎回別のランクを選択する(CかEで回避できる可能性が高い…気がする)
4.音楽選択画面で3つ下の「Ave Maria」にフォーカスしてから一番上のランダムを選択(理由は不明だが何故かこれで回避率が上がる…気がする)
5.次の画面がストーリーであれば成功 バグが起きてゲームが停止するか別の画面に飛ばされたら失敗。2~5の手順をひたすら繰り返す。

ストーリー選択時以外でバグは発生しないため、一度進められれば後はクリアするだけ。ゲーム中に誤ってバックスペースを押すとセレクト画面に戻ってしまうため要注意。

その他の情報

・HPでは体験版も配布されていたが、こちらも現在は入手不可。タイトルが「祐巳ちゃんとあそぼう!」というもので、恐らく製品版とは異なる内容だったのではないかと思われる。
・説明書によると開発期間は1ヶ月間。

おまけレビュー

ラスボスの聖はお題の文字数が一番多く、単語よりも文章のお題が多いのですが、なかでも「紅薔薇の妹の妹」(ROSAKINENNSISUANNBULUTONNPUTELISU-RU)というお題が難問でした。焦りを抱えた状態でこの単語を目にすると「なんでこんな複雑な読みになるんだよ!」と思わず心中でツッコミを入れてしまい、ミスタイプしてしまいます。余談ですが、このゲームをきっかけにタイピングにハマって練習をしたおかげで「ー、。」の記号をキーボードを見ずに押せるようになりました。

※この記事はチヘド劇場がC104で頒布した「マリア様がみてる 同人ゲーム録本」を編集したものです。