「お金で人生も買えるのよ。例えば…あなたの…ね。」

咲夜編が一番まともっていう感想わかるよ、わかるけどもっと深堀りできるところもあると思うんだ。

シリーズを通して最も出血量が少ないシナリオである上に、主人に忠実なペット付の20畳の部屋で美少女との豪邸生活が手に入る素敵なルートだ。だけど、咲夜は国内での殺しは禁忌と言っているだけでそれ以外の手段ならなんだってするし、死よりも残酷な結果になることだってあり得ると思うの。
※当記事は咲夜シナリオについて改めて考えを深め、当作品の更なる魅力を発見したいという趣旨とただ妄想を書き連ねたいという気持ちで書いたものです。

20畳と軍用犬のペット付きという高待遇の影に隠れているが、夢見編と同様に拉致監禁はされているし、この部屋から一生出さないとすら言われている。さらに、綾小路家の財力によって主人公は買収されている(ことが示唆されている)ので、家族に金で売り渡されたかわいそうな人間なのだ。親に売られたんだ、お金欲しさに。主人公はお金で一体何ができるんだと咲夜に言っていたけど、まさか自分が売られるとは思わなんだろうよ。咲夜以外とのあらゆるコネクションを絶たれ、社会的に抹殺して外堀を埋められて独房に閉じ込められたのだ。ある意味死よりも残酷ではないだろうか。

また、咲夜は令嬢の一人娘である。だからこそ、そのパートナーともなれば厳しい教育が待っているだろう。これはかいけつゾロリのオッタマゲ王国の話を見ていればわかる。教育がいくら辛くても主人公にはこの生活から逃げられる術がないし、嫌いな相手ではないとはいえ咲夜以外に頼れる人間もいないので生活は狭苦しさを感じるものになるだろう。万が一家を追い出されでもしたら、家も学生の権利も失ったヒモ人間がどうやってイチから生活していけるのか。でも、もしそうなったら夢見や伊織が拾ってくれそうだな…。(あ、大人になったナナノノってぜんぜん想像できない。見てみたいな~。)

あと、ヤンデレヒロインに限ってそんな事あるはずないと思うが、将来的に咲夜に飽きられる可能性もある。そうしたら、咲夜の関心を引くために主人公は努力しないといけない。主人公は生活のすべてが握られているから当然必死にならないといけない。咲夜は「会いたいときにいつでも会えるように」監禁しているのだから、「会いたいと思わないなら会わない」のだ。もし飽きられてしまえば最後、夢は解けて20畳の広々とした部屋も孤独で狭い牢屋に変わってしまう。既に買収された身分であれば生きるも死ぬも咲夜次第。オルトロスの餌にされる可能性も大いにある。

話は変わって、綾小路家邸宅に侵入した夢見と伊織にはいったいどんな結末が待っているんだろうか。この二人ならなんか勝てそうな気もしないでもないが、咲夜の狂い具合では生かさず殺さずの拷問のような末路も考えられる。そして、復讐として神社の土地を買って更地に、夢見家も買収して社会的に抹殺。いずれ現れるだろうナナノノはどうだろうか。お金で解決できるタイプには到底見えないというか、そもそも親がいるかすら不明だし一番相手にしづらいタイプかも。でも最初から斧とナイフで殺意MAX状態でかかってこられたら正当防衛でそのまま殺しにかかるだろうな。でもオルトロスはナナノノに負けるだろうな、そういう流れが見える。

そういえば、夢見編での咲夜は単騎で夢見宅に乗り込んだとんだおバカさんなんだった。咲夜編では「ああいう手合いは周りを囲っていった方が効果的」的なことを言って策士な一面も見せていたのに。一体なぜ自ら夢見のテリトリーに足を踏み込んでしまったんだ。夢見の行動を知っていればそれがどれだけリスクのあることなのか簡単に分かるのに。恋敵なんだから諜報活動くらいしておけよと思わなくない。

シナリオの最後で夢見と伊織の侵入が同時に判明しているけど、ふたりが一緒に行動しているのかは不明だし、この時点で武器を所持しているかも分からない。もし武器を構えている状態であれば、もう完全にヤりにきてる。だとしたら、この二人ほんとうにかっこよすぎる。愛する彼を救うために二人の少女が敵の城へ突入するんだよ?燃えるだろ。ここでの「伊織は呪術使えば遠隔で殺せるだろ」っていうツッコミはなしです。この術は術者が被術者の死を感知できないし、なによりこれは主人公の奪還が目的なので正面突破が正解なのです。

最後に、咲夜編がノベル化したら夢見と伊織が綾小路邸宅に侵入するシーンはこういう風かな~って妄想を慣れないながらも頑張って書いて終いにします。

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丸太をも断ち切る鋭い切れ味を持つ両手持ちの鋏を持ったピンク髪の少女、その地の神社に仕える巫女が継承する伝説の神刀 黄泉比良坂を懐に差した巫女姿の少女。ふたりは互いがどこへ向かおうとしているのか、たった一度目を合わせただけで理解し、その後はもう互いを意識することなく、ただ、愛する彼を誘拐した憎き女が住まう家を目指して歩いた。

眼の前には身の丈の3倍ほどはある高く黒い門が立ちはだかっている。少女たちは、収めていた武器を合図はせずとも同時に門へ振りかざし、力技で鋼鉄の門に自分一人用の入口を開けた。すぐさま響く耳障りなサイレン。こちらに向かってくる複数の足音。侵入者を排除するためのこの家のセキュリティがこの二人に照準を合わせて活動を開始した。
門から続くこの道の先には大きな屋敷が待ち構えている。あそこにお兄ちゃん・あなたが居る。
「待っててね、お兄ちゃん♪」
「今すぐ、迎えに行きますからね…」